アニメ「幼女戦記」の感想。今さらネタバレも何もないので存分にw

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アニメ作品は見終わるごとに感想文?的なものを書いてるんだけど、それで個人的に完結してしまわずに、せっかくブログリニューアルしたのもあるし、ちゃんと書こうと。

なによりアニメを届けてくれる方達への感謝の意味もあるし。

 

という訳でアニメ系の記事を辿ってみると、しっかり書いてるのは「昭和元禄落語心中」「ACCA13区監察課」と2017年の1月クールのものなので、今回もそのクールから「幼女戦記」のことを書いてみる。

 

すでに4年以上前の作品なので、今さらネタバレも何もないだろうとは思うけど、今回の記事では細かい部分も触れてみようと思うので、これから見てみようと思ってる人は絶対に読まない方がいいのは言うまでもない。

 

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魅力的な声優陣、制作会社など

この「幼女戦記」はめちゃくちゃ面白かった作品なんだけど、今回あらためて書くにあたってもう一度見直してみて、やっぱり面白くて、あらためてポイント的にメモったりしつつ全部見た。

 

(出典:YouTube KADOKAWAanime

 

ちなみに幼女戦記はTVシリーズの他、劇場版、スピンオフの「砂漠のパスタ大作戦」などがあって、アマプラ、U-NEXT、DMM TVなど、各VODでもラインナップしてる。

今回はあくまでもテレビシリーズに絞って感想、レビュー的なことを書いてみる。

ネタバレ前に見たい人はアマプラで!(;´∀`)
幼女戦記
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其れは、幼女の皮をかぶった化物――。 シリーズ累計100万部突破! WEB小説発の硝煙香る本格戦記ファンタジー、遂にアニメ化!
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いつものように原作は未読なので、カルロ・ゼン氏のラノベなどには触れない。
あくまでもアニメを見ての感想。

 

主人公ターニャ・デグレチャフのCVは悠木碧さんで、ED「Los! Los! Los!」もターニャ・デグレチャフ名義で担当されていて、この歌もめちゃくちゃしびれる。

TVアニメ「 幼女戦記 」エンディングテーマ「 Los! Los! Los! 」

 

ちなみに同2017年の7月クールに「アホガール」ってアニメがあって、なんとなく見てみたら爆笑して結局全部見たんだけど、この主人公「花畑よしこ」の声も悠木碧さんであるw

さらに「3月のライオン」ではいじめグループのリーダー、高城めぐみ役。

プロだから、と言ってしまえばそりゃそうなんだけど、ホントに声優さんというのはすごい人達だなと尊敬する。

ズヴィズダーのエンディング曲も好きだったなぁ…
( -_-)遠い目

 

声優陣は他にヴィーシャ(セレブリャコーフ)役を早見沙織さんが担当し、指揮陣営のおえら方様に大塚芳忠さん、三木眞一郎さん、玄田哲章さん、おっかない適役に堀内賢雄さんなどのベテラン勢投入で厚みも増し増しな感じ。

 

アニメーション制作は「NUT」(ナット)ってところなんだけど、wikiを見てみると、この「幼女戦記」の他、テレビアニメでは「デカダンス」、劇場アニメでは「フリクリ オルタナ」の2つしか記述されてない。

2017年設立ってことで、テレビアニメの「幼女戦記」が初作品ってことになるんだと思うけど、作品を見て分かる様にクオリティはめちゃくちゃ高い。

 

どんな経緯でこの「NUT」て会社が「幼女戦記」をアニメ化するのに至ったのかとか、カルロ・ゼン氏の原作ライトノベルがどんな感じなのかも分からないけど、アニメ化に関わるってことに興奮したんじゃないかな?とか想像する。

 

だって、バケモノじみた幼女、美少女、転生、戦争、などなどある意味面白くならない訳がないと思うから。

もちろん逆にプレッシャーはあるだろうし、賛否両論あるのもまた然りだけど、個人的には見事にはねのけてみせたな、と思う。

 

アニメーションとしてのクオリティの高さがミラクル

本編視聴前に「幼女戦記」というタイトルでも、冒頭のPVを見て「萌え系」ではないと分かって安心してたし、何より面白そうで最初から期待度大だった。

 

1話はその膨らんだ期待を超えるクオリティで、展開、スピード感、世界観はもちろん、このアニメ作品自体の空気感(タイトルはこんなだけど本格戦争モノで、残虐さや冷酷さを残しつつもユーモアもある、的な)もスマートに描ききってる感じ。

2話で急に現代のシーンになって一瞬ガッカリ感がよぎるものの、「裏テーマ」(いやむしろこっちが本テーマか?)が分かって、1話、2話ですでにハートはガッチリ掴まれるw

 

この「ツカミ」的な部分は徹底していて、1話でめいっぱい要素を詰め込んで、2話でテーマ判明&エンディング(4話以降OP)として「MYTH & ROID」の「JINGO JUNGLE」が流れ、さらに3話では上述した悠木碧さんのED 「Los! Los! Los!」が流れる。

この魅せ方とか、世界観の構築の仕方とか、全体として一つの作品として仕上げるまさに絶妙でミラクルな仕事だと思う。

 

(出典:YouTube KADOKAWAanime

 

魔道士モノというか、魔術モノというか、そこだけ取るとファンタジー要素が強いイメージなんだけど、そのファンタジー的な部分に関してはほぼ触れないという意表を突いた展開。

 

それでも魔道士がいるのが当たり前の戦時下の世界で、突然転生させられた主人公が合理的に対応していく様が特に違和感なく描かれる。

そういう違和感を感じさせないから、大砲や銃剣のような武器と同じく、魔術も武器の一つとして、単に戦争モノ、バトルモノとして見てしまうという、なんだか不思議な状態。

 

現実世界に似た世界で、世界大戦に突入していく状況だけに、様々な国とか人々とか策略とかが入り交じるので、1クールを1度見ただけだと状況とか細かい設定とかはさすがに理解しずらい。

 

ただこのあたりは安易にはしょってしまうと一気にチープになるし、視聴者がツッコミやすい部分でもあるので、脚本は十分に寝られてる。はず。

戦争モノとして見られた時に薄っぺらい作品として捉えられてしまったら、本末転倒というか、製作側の本意ではないと思うし。

まあそれでも軍事オタクさん達が見ればツッコミどころは多いのかもしれないけども…。

 

そしてもちろんアニメーションとしての魅せ方も秀逸だと思う。

 

派手なドンパチ(死語?)とかカッコイイ動きとか、ド派手な映像はインパクトが大きいだけにその一瞬だけを捉えてしまいがち。

でもそのカッコイイ一瞬は、アングル、カット、効果音、BGMなどなど、様々な細かい要素が組み合わさってはじめてカッコ良くなるもの。

 

そういう視点を持って見てみると、ほんの細かいシーンの一つ一つの描写もすごいと思うし、またそれが見えると、その細かい一つ一つにもカッコ良さが見えてめちゃくちゃしびれる。

 

幼女戦記 アニメ完全設定資料集
幼女戦記 アニメ完全設定資料集
KADOKAWA
キャラクター設定や美術設定から、緻密な美術ボードなどからアニメ『幼女戦記』の舞台裏に迫る!また原作者×監督×脚本家によるシナリオ対談や篠月しのぶ氏が描き下ろしたEDイラストも収録したファン必携の一冊。

 

幼女戦記の世界観とか「戦争」の描き方とか

この「幼女戦記」、主人公ターニャ・デグレチャフはほぼ無敵だ。

 

さらに、冒頭の1話のPVで

「砲弾と銃弾の豪雨の中、気高く駆けるその姿は、まるで戦場の妖精」

と表されたり、

「ラインの悪魔」
「幼女の皮をかぶった化物」
「『白銀』の二つ名」

と最初から「カッコイイ要素」のデパートなので、主人公ターニャの成長譚を楽しむ物語では当然ない。

figma 劇場版 幼女戦記 ターニャ・デグレチャフ ノンスケール ABS&PVC製 塗装済み可動フィギュア
figma 劇場版 幼女戦記 ターニャ・デグレチャフ ノンスケール ABS&PVC製 塗装済み可動フィギュア
マックスファクトリー(Max Factory)
映画『劇場版 幼女戦記』より、「ターニャ・デグレチャフ」がfigmaで登場!

 

それよりは、戦時下只中の別世界の人々や存在エックスの介入に翻弄されつつ、ある意味真面目に対応して切り抜けていく姿にカッコよさを見る、というちょっと不思議な?物語だ。

 

最初は存在Xに幼女として転生させられた世界で、後方勤務で安泰に暮らしてやろう、と策を練る超合理的なエリートサラリーマン。

それが存在Xの介入や、予想外の展開でどんどん戦争のど真ん中に巻き込まれていく。

そんな所からはとっとと逃げてしまえばいいと思うところ、超合理的でエリートなだけに、そのど真ん中でさえ着実に対処して強欲なまでに昇級をさえ狙ってしまう、ある意味真面目な男、というか幼女w

 

そんなターニャ・デグレチャフが、後半に進むにつれてかすかな仲間意識が見て取れたり、本気で戦争を終わらせるために奔走したりと、その世界での「在り方」に変化が見えてきたりする。

冷酷無比ではあるけれど、冷酷無比なりに世界を良くしようとする姿が垣間見えてくる。

 

これは想像するに、現実世界でも、戦争していた人たち、今でも戦争している人たち、力を行使する人たちが恐らく考えることなんだと思う。

 

つまり、祖国を守るため、家族を守るために、相手国を破壊したり、敵を殺したり、強制的に押さえつけたりするのは止むを得ないという理屈。

 

暴力とか権力とか、力で抑え込もうとしても何も解決せず、むしろ復讐心に火を点けてさらなる敵を作るだけ。

だからこそターニャは最後の最後まで敵を叩き潰そうとする。

 

最後に「勝利の使い方を知らない」と説くターニャだけど、元いた現実の世界でさえ、未だ戦争も抑圧もなくなっていないだけに、ターニャ自身でさえ正しい勝利の使い方は分かっていなかったんじゃないかと。

だってこの理屈じゃ、極端なことを言えば、世界平和のために一人残らず殺してしまおうみたいになっちゃう気がするし。

幼女戦記 【日めくり】心して読め!まいにちターニャ格言集

 

「存在X」の存在が不明なだけに存在感が増す?w

この物語の要はもちろん神(?)「存在エックス」てことになるんだけど、一番出てきそうな最後には出てこないのであるw

それだけにこの存在Xがターニャに何をさせたいのかが分からない。

 

転生させる時(2話)は「神への信仰心を植え付けるために」みたいな目的は見えるものの、ターニャ自身に全く信仰は芽生えず、むしろますます抗う姿勢を見せていく。

最終的に、冷酷無比に敵を殺しまくるターニャが心の底から戦争を終わらせたいと願い、父アンソン・スー大佐を殺された娘メアリー・スー、善良な市民であったはずの一人の女の子が、帝国を叩き潰してやる!と牙を向くようになる、という逆転状態。

 

もはや神とか存在エックスうんぬんどころではなく、人間たちの愚かさだけが極まる。

存在エックスは、結果的にターニャに信仰心を植え付けるどころか、人間の愚かさにあらためて震えることになったのではないか…

 

例えばドナルド ウォルシュの「神との対話」みたいに、神様が現実世界には直接的に介入しないただの観察者だとすれば、人間がどう考え、どう行動するのかは人間のみに任せられる。

皮肉にも神の存在を「存在X」として認識しているターニャだけが、両側の思考や感情を知り、翻弄されながらも行動、体験することができる。

 

軍への入隊を志願するメアリー・スーの目に「存在X」を匂わせるのは、存在X自体が、ある意味強くあり続けるターニャと、弱い人間との間で模索してる?雰囲気すらあって、だから存在Xは最後に姿を見せないのかな?とも思った。

 

神を神とも思わず、信仰心などかけらも持たないながら戦争を終らせるために殺戮やむ無しのターニャと、神への信仰に厚く家族や祖国のために殺し合いに赴く一般人、一体どっちがいいの?みたいな。

 

最後、ある意味未知なる存在の様な、「存在ゼット」的なターニャが、信念や理想などクソくらえ、それこそ神などクソくらえと、「今の現実」を受け入れた上でさらに牙を向く。

 

まさに「幼女の皮をかぶった化物」の姿が荒々しくもカッコ良くてしびれるのであったw

幼女戦記

 

アニメと漫画のキャラデザの違いがもたらすもの

この「幼女戦記」は上述したようにカルロ・ゼン氏のライトノベルが原作なんだけど、メディアミックスで色々な形で楽しむことができる。

 

当然コミカライズされているので漫画で読むことも可能。

今回記事を書く前にネットで軽くググってみたら、結構悪評も多くて驚いたんだけど、この漫画のキャラデザとアニメのキャラデザの違いに対する悪評が結構多いように思えた。

幼女戦記 (20) 限定版 (角川コミックス・エース)

ただ、アニメしか知らない自分からすると、逆にこのマンガのキャラデザはありえないと思った。

 

無料お試し版くらいしか読んでいないのでなんとも言えないが、というか無料お試し版で「…無理」と思ってしまっただけに今後読む気もないんだけど、コミック版のキャラデザだとどうしても世界観が違って見えてしまった。

 

個人的な「幼女戦記」のイメージは戦争モノの無骨な、硬派なイメージなんだけど、コミック版のキャラデザだとエルフが登場するような異世界転生モノというか、もっとファンタジー色が強いイメージを持ってしまった。

 

いわゆる「なろう系」みたいな作品でも面白いものはあるし、SAOは名作でもあるけど、やたらとそっち系が多くなって辟易してる部分も多い。

それだけに、この「幼女戦記」がそっち系のキャラデザに舵を切らなかったのも、個人的には正解だったと思ってる。

 

とにかくこのアニメ版「幼女戦記」は一級品のエンターテインメント作品に仕上がってると思う。

 

戦争や殺戮をエンターテインメントとして扱うことが良いか悪いかは別として、魔術、魔道士、というキーワードがある意味クッションになってる部分もあるので、むしろエンターテインメントとして楽しむことで現実の戦争とか人間の愚かさを考えるきっかけにさえなりえるかもしれない。

アニメーションというのはそれくらいのエネルギーを持ってるものでもある。

 

今回も、この「幼女戦記」を届けてくれたすべての人に感謝感謝です。

めちゃくちゃしびれる作品だった♪
(●´ω`●)

 

手元に保管したい人は Blu-ray BOXで! (;゚∀゚)=3
其れは、幼女の皮をかぶった化物――。 WEB小説発の硝煙香る本格戦記ファンタジー、満を持してBlu-ray BOX化! :出演:悠木碧, 出演:早見沙織, 出演:三木眞一郎, 出演:玄田哲章, 出演:大塚芳忠, 監督:上村泰

 

 

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