アニメ「ACCA13区監察課」は不思議な空気感に魅了される大人でおしゃれな良作♪

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今回紹介するアニメ作品は、2017年1月クールで放映された「ACCA13区監察課」という作品。

 

毎クール、どんな作品があるのかチェックする際にはPVを見るようにしてるんだけど、「人は見た目が9割」みたいな感じ?で番宣PVは結構重要。

この作品は、そのPVの第一印象で結構なインパクトがあった作品。

 

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独特な雰囲気漂うキャラデザ

(出典:YouTube BANDAI NAMCO Arts Channel

 

まず、キャラの雰囲気とか絵柄とかが、最近のものとはかなり違う感じで、どことなくモンキー・パンチ先生の匂いもして、ルパンが出てきても違和感なさそうな気もするw

 

でもこのキャラデザ見て随分前にみた「RED GARDEN」ってアニメを思い出した。

 

 

(出典:YouTube GONZODOGA

 

「RED GARDEN」もちょっと独特な雰囲気があってすごい好きな作品だったので、そういう「なんか違う」印象が、良い方、悪い方、どっちに転がるかも興味があって、気になってた作品でもあった。

結果的に予想外に?かなり良い方に転がった作品なので、今回紹介してみることにした。

 

ちなみに「RED GARDEN」はかなり古いアニメで、あんまり知られてない気がするんだけど、Amazon prime video でも U-NEXT でも見れるってのがちょっとビックリしたw

 

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なにもないんだけど、やめられない?

いきなり変な方向に行ったので、あらためて「ACCA13区監察課」の話w

この作品、1話見てみてオープニングカッコイイなとかはあったものの、凄く面白いでも、凄くつまらないでもない、何も残らない感じなのに何となく惹かれる、そんな感じ?

 

で、この妙な感じはなんと中盤まで続く。

 

すごい波乱が起きるでもなく、これと言った見せ場がある訳でもない。

静かな中に陰謀が渦巻いてる様な雰囲気ではあるものの、だからといって大きく展開が動くようなこともない。

 

主人公のジーンは、ふわふわというか、飄々として掴みどころのない人物なんだけど、ありがちな設定として、悪のヒーロー的な裏の顔がある、みたいなこともない。

 

そういう主人公が、自分でも全く意識しないままに、その陰謀の中にいて、しかも実はそのど真ん中の人物、気づいていないのは本人だけという不思議な存在。

そして、そういうジーンそのもののように、作品自体がなんというか、掴みどころがない。

 

そんな作品なのになぜか見てしまう。気になって見るのをやめられないw

 

↓曲だけでもかっこいいんだけど、やっぱりアニメのOPを用意して欲しかったなぁ…

(出典:YouTube Zero Music

ワンパターンの難しさとオンリーワンの難しさ

それにしても、今の時代にここまでタバコをプカプカ吸いまくるヘビースモーカーの主人公もそういないよな… って思いながら最初のうち見てるんだけど、実はこのタバコが主人公ジーンも思いもよらない話の鍵になっているという、これまた面白い展開。

いやほんと、全然期待してなかった(失礼)けど凄く面白かった。かなり。

ACCA13区監察課

 

よく練られてると思うし、ちょっとずれると血生臭くなりそうなところをうまくかわして最後まで気持よく見せてくれる。

そういう血生臭い展開はお約束的ではあるだけに、見る側もなんとなくどこかでそういうのを求めてたり、そうした過激なドラマ性を乗り越えて決着していく、みたいな流れがドラマチックな展開として暗黙のルール、みたいな部分があるのかもしれない。

 

でも当然そのワンパターンな展開を面白く見せるには、それを感じさせない何か、パワーやエネルギーとか、強力なキャラクターとか、予想を覆す様な驚きの展開とか、そういう要素が必要なんじゃないかなと思う。

 

ところが、ある意味そんな安全策的なワンパターンな展開よりも、そういうものからゆるりと身をかわし、独特の世界観で魅せる方が実は断然面白いというのがよく分かる。

もちろんそれこそがもの凄く難しいところではあるんだろうけど、それだけにこの「ACCA13区監察課」は個人的にはとても魅力的で印象に残った。

 

スマートさを纏う絶妙な空気感

この「ACCA13区監察課」という作品世界、差し迫るような危機的な状況とか、破壊的な悪の存在みたいなものとか、そういう絵に描いたような分かりやすいネガティブパワーはないんだけれど、なにかよく分からない得体の知れない不穏な空気感がある。

ただその不穏な空気感が、本当に「空気感」、あくまでも漂う雰囲気のようなものというだけで、関わる登場人物たちそれぞれは基本的に正義ややさしさ、思いやりみたいなものを軸に動いている。

 

なので、見てる側も単純に善悪を判断しずらく、だからこそ不穏な「空気感」を保ったままストーリー展開を見守って楽しめる感じがある。

リーリウムってキャラはちょっと腹黒いけどw

 

そしてそういう登場人物達の漂うやさしさみたいなものが、ジーンのまったりしたゆるやかさと相まって、不穏な中でもどこか安心して見ていられる感じもあったりする。

その辺りもあまり見たことがない作風?な感じ。

 

ダイジェストムービーが公開されてるので、「ネタバレ」でも良い方はご覧あれ。
(というかこれだけじゃ全く読めないけどw)

(出典:YouTube BANDAI NAMCO Arts Channel

 

クーデターを画策、失敗して、最後にはアッカを抜けることになる面々も、もの凄く悪党って感じでもなく、ずる賢さもやっぱりどこか「漂う」程度の感じで、ある意味とてもスマート。

 

後半に進むにつれ、過去のこととか、色々と絡みあう関係性とか、実は結構複雑なバックボーンが鮮明になってくるんだけど、そういうものも無理に説明臭くならずに、淡々とした一定のリズムでストーリーとして自然に馴染みながら納得出来ていく感じ。

 

ジーンは○○にならないんだろうなとは予想できるんだけど、出来過ぎ感がある最後にも「んなアホな」と思わせるような感じもなくて、むしろ鮮やかで、かつ爽やか。

外国のテレビシリーズのポワロとかホームズとか、どこか大人でおしゃれな外国のドラマっぽい雰囲気ですごく良かった。

 

この「ACCA13区監察課」は原作の漫画があるので、ストーリーとしては最初からあるものなんだろうけど、1クール、12回のアニメ作品として仕上げるためには、描きたいところ、はしょるところ、そういう部分は重要だと思うし、何よりこの世界観をスマートに仕上げたのはアニメ制作陣の勝利なのでは?

ACCA13区監察課

 

という訳で、今回は思いっきり良い意味で裏切られた「ACCA13区監察課」という作品を紹介してみた。

こういうことがあるからアニメは面白い。

 

Amazon prime video でもかなりの高評価(・∀・)b
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