CHAOS;CHILD
(出典:YouTube KADOKAWAanime)
この作品は「科学アドベンチャーシリーズ」っていうゲームが元になってるらしく、シリーズとして「CHAOS;HEAD」「STEINS;GATE」「ROBOTICS;NOTES」「CHAOS;CHILD」の4作品がアニメ化されてるそうな。
実際「シュタインズ・ゲート」と「ロボティクス・ノーツ」は見たんだけど、肝心の「カオスヘッド」ってやつを見てないのでイマイチ繋がりが分からなかった。
今回も元ネタとなるゲームは知らず、シリーズなどの繋がりも後に知ったんだけど、それを知らなくても恐らくゲームが元ネタだろうことは分かった。
怖がらせたりとか無理めな設定でも強引に納得させる感じとか、5話で急に超能力者対決になったり、そして7話で妹のゆいちゃんが惨殺…
これはなんかもう、正直がっかりというか、うんざりというか…
残酷さとか、話の展開とか、キャラのちょっとした破綻とか、ゲームっぽさが悪い方に出てる気がした。
一応最後まで見てみたものの、なによりもこの作品の前日譚みたいな「カオスヘッド」を見てないので、よくわからないのが正直な感想。
元ネタのゲームはかなり膨大なボリュームがあるようで、ワンクールの一つのストーリーもののアニメにすることがそもそも厳しい、みたいな声もネットにあった。
確かにゲームとして考えてみると、複数の展開がある感じはアニメを見てるだけでも分かるので、それこそゆいちゃんが惨殺されるとかも、複数展開あるうちの一つなんだろうな、と思う。
ゲーム経験ほぼなしだけど、その少ない経験から考えると、ある意味ゲームの場合、場面ごとの細かい設定部分とかははしょってもいい所がある気がするし、無理めな展開でも大きな問題はない気がする。
それは終わりがないとも言えるからで、何度もやりこんでいくうちに様々なパーツが組み合わさるような部分があると思うから。
でもアニメのような1つのストーリーの中で収束する必要がある場合、しかも1クールとかの場合、説明臭くならないようにとかも考慮しながら見せていかなくちゃならない部分がある訳で、そう考えるとアニメだけで複数分岐するストーリー全てを一つの作品として収めるのは無理が生じるのは当然のような気がする。
全部見た後にネットで「科学アドベンチャーシリーズ」アニメだったってことを知ったんだけど、「またか…」という気分になってしまった。
というのは、シリーズとしては2つ目に当たる「STEINS;GATE」(シュタインズ・ゲート)というアニメ、前半はすごく面白くて、いとうかなこさんのOPもかっこ良かったしで見るのが楽しみだった。
ジョンタイターというタイムトラベラーのことが出てくるんだけど、このジョンタイターの話は実際にあった話で、当時は矢追系(やおいではない)とか、空想科学、トンデモ、オカルト、超常現象、そのあたりの話が好きなものにとっては格好のネタでもあった。
その辺の実際の話と絡めてたりとか、キャラ設定とかも好きだった。
ただ後半、「まゆしぃ」を救えずに繰り返される展開が切なすぎて、見ているのがしんどくて辛かった…
そしてシリーズとしては3つ目に当たる作品「ROBOTICS;NOTES」(ロボティクス・ノーツ)は「ノイタミナ」枠で放送されたのを見た。
この作品も前半は好きだった。
オープニングに大好きな「Zwei」が起用されたりもあったりとか、最初の方は「ロボコンにかける青春もの」みたいな雰囲気だったりして面白かった。
(出典:YouTube Zwei Channel)
ところが後半に向けて血生臭い雰囲気に変わってきて、なんだこりゃ?って流れになってしまった。
一応ラストまでは見たんだけど、どうしてもあるシーンが頭から離れなかった。
それは主人公、八汐海翔の目の前で、姉のように慕っている女性が死ぬシーン。
この死に方があまりにも酷くて
はぁぁぁ!!!???
と絶句してしまった。
そして、そんな酷い死に方をする女性を、どうすることもできずに見届ける海翔も、トラウマになったり、精神が破綻したりすることもなく、話が展開してくのだ。
この辺りもゲームが元ネタって部分の罪?だと思う。
原作の小説やマンガがあればもちろんだろうし、完全オリジナルだとしても、こんな展開はちょっとありえないと思う。
いくらアニメだからと言ってなんでもありな訳じゃない。
なんでもありな展開なら、なんでもありな土壌が必要で、いくら多少普通の少年とは違う過去を持っていると言っても、姉のように慕う女性が目の前で無残な死に方をして普通でいられるとは思えないし、普通ではないんだけどその描写をはしょってるとかなら、あまりにも乱暴で説得力がなさすぎる。
人気ゲームの分岐、一つの展開としてそういう設定があるとして、「みんな知ってるでしょ?」程度にそういうショッキングなシーンを入れてしまってる、なんてことはまさかないとは思うけど、アニメしか見ない人も当然いる訳だし、そうでなくてもせっかく一つのアニメ作品として世に放つなら、もう少し丁寧に描いて欲しいなと思った。
まあ、あくまでも個人的な感想なんだけど…
という訳で、「CHAOS;CHILD」の感想として、「STEINS;GATE」「ROBOTICS;NOTES」も含めて「科学アドベンチャーシリーズ」のアニメ作品のことを思い出しつつ書いてみたけど、やっぱり自分にとってはあまりいい印象がなかったりするのだった…
2015年、渋谷。6年前に起きた大災害、渋谷地震から復興した街に新設された私立高校『碧朋学園』(へきほうがくえん)に通う少年、宮代拓留は、自身が設立した新聞部の活動の一環として『ニュージェネレーションの狂気の再来』と称される連続殺人事件を追っていた…。(抜粋:Amazon Prime Video)
アニメ作品の回転が早すぎてアッという間に旧作に…
という訳で、今更ながら2017年1月クールの見たアニメ作品について感想を書いてみた。
古いは古いんだけど、その古いって感覚は現在の日本のアニメーション事情とかも関係がある気がする。
というのは、毎クール毎クールすごい数のアニメ作品が世に放たれて、ついこの前見た作品でもすでに「古い」作品ってイメージを持ってしまう感じがある。
なので、逆に言えばたった数年前の作品がどんどん忘れ去られていってしまうのは、なんとも寂しい。
これだけリリースされる作品が多いと、過去作品を見返すのもなかなか難しいんだけど、チャンスがあったら好きだった作品を見てみるのもいいかもしれない。
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