「作りたい願望」の記事に絡めて?
以前おかんが「中西京子人形展」を見に行って、図録を買ってきていて、ほぉぉ、なんか面白い、と思ったんだけどそれきりになってた。
また何か作りたいなあと思った時に思い出してまた見てみたら、以前見た時よりもずっとしびれた。
写実的なリアリティではないけれど
なんだろうかこの感覚は。
なんか凄く面白いなと思った。
リアルはリアルなんだけど、それだけを言うなら他にもずっとリアルなものはいくらでもある。
でも和紙の着物?衣装?のせいなのか、違うリアリティを感じる。
クリックでデカい画像&スライド
↓
写実的なリアリティと言うよりも、もっとやわらかいリアリティと言うか、ボキャブラなさすぎて、良い言葉が思い浮かばないけど…
本来、和紙人形は顔が入っていなくて、見る人が想像出来る部分を残しているそうだけど、中西京子さんの和紙人形は顔もある。
目鼻立ちがしっかり作ってあって、表情も豊かだ。
(「和紙人形の世界」は少な目)
個人的には顔もしっかり作られてた方が、より想像力を掻き立てられる気がする。
人形自体素晴らしいんだけど、ジオラマもまたいい。
細かく作りこまれていて、なんかすごい。
おかんが買ってきたのは
「中西京子 夢かぶき 人形展」
「中西京子 和紙人形の世界」
だったんだけど、
「源氏物語とシェイクスピア劇の世界」という書籍?図録?もあって、和紙で洋装作ったらどうなるんだろう
と興味が湧いてヤフオクで落とした。
人形のすごさはもちろんなんだけど、なにより和紙の力というか、表情の多様さみたいなものにも驚く。
ネット時代に情報が少なすぎて「モッタイナイ」?
で、なんかすごい面白いなあと思って、今度は実物を見たくなったのと、どんな風に作ってるんだろうと実際に見てみたくなった。
そこで本に載ってた教室案内から、見学とか体験入学とかできないかと電話してみた。ら…
………
……
「おかけになった電話番号は現在使われておりません」
えー!? Σ(゚Д゚)
東京クラスなくなったのかぁ…と思って、ネットで色々検索してみるも東京周辺にはなし?…
その後お弟子さんと思われる方にメールなどしてみるも、一通は届かず、一通は返信来ず、一通は「関東方面のことは分からない」と
……
結局作り方はもとより、実物もどんな感じなのかは分からず…
これだけの作家さんなのに、情報の手詰まり感にちょっとびっくりした。
と同時に、なんか単純にすごくもったいないなあと思った。
もちろんお弟子さんや生徒さんはたくさんいらっしゃると思うので、教室とかは各地にあるのかもしれないけど、今の時代にあって、ネットで検索しても全然辿りつけないという。
(自分の検索の仕方が悪いのかもしれないけど)
作ってみたいなとか、実物を見てみたいなと思っても、「直系」?のものどころか、間接的にでも「中西京子調」のものの教えを乞うことが、かなり局所的、限定的になってしまう感じ。
「和」ブームやフィギュア、ワンピース好きにも魅力的?
他の方法として、「違う感じの」和紙人形の作り方教室に行くとか、独学で作ってみるとかあるのかもしれないけど、それも意外とエネルギーが必要だったりするんじゃないかなと。
逆に言えば、それくらいのエネルギーのある人しかやらないかもしれない、みたいな部分もあったり?
日常的にとは言わないまでも、もう少し情報的なものがあったらもっと気軽にやってみたいと思う人は結構いるんじゃないかなあと思った。
「和」ブームだから外国の人とか、最近はワンピースと歌舞伎の関係も熱いし。
ゾロに限らず、錦えもんやカン十郎、モモの助や雷ぞうを和紙人形で作りたい!って人もいるかもしれない。
失礼な言い方と捉えられてしまうと本意ではないんだけど、「フィギュア的要素」も多分にありはしないだろうか。
なにより和紙、和紙作り含め、日本の伝統技術みたいな部分として考えてもなんかすごくもったいないと思ってしまうのは自分だけだろうか…
基本の部分はこれでオッケー?
その後色々検索してて、ちょっとした作り方が載っているってことで「和紙人形を創る」という本を古本で購入した。
顔の作り方とか細かい部分までは解説されてないんだけど、基本の部分を大きな写真で解説してくれているので、とても参考になる。
もちろん実際の教室で教えてもらうよりはハードルは上がると思うけど、逆に言えば、独学で習得する強み、みたいなものはあるかもしれない。
乱暴な言い方をすれば「ルール無用」ってこと。
ある程度のことしか分からないから、後は自分流でこしらえる、みたいな。
自分はどっちかと言うと “我流” で突っ走って失敗するタイプだけど…
作り手同様、情報が得られないのも危機的状況なのでは…
追記として:
Amazonとかで検索してみても分かるように、現状中西京子さんの新品の作品集は一つしかない。
記事内で紹介してる3冊は中古でマケプレ購入するか、もしくはヤフオクなどのオークションで入手するしかないかもしれない。
その他には以下の書籍があるけど、調べた時点で在庫は1冊(上記の新品書籍も1冊)なので、新規入荷がなければこちらも中古やオークションになるんだろうと思われる。
上記の方は「やまと凰人形スタジオ北海道支部長」という方なので、中西京子さんの直系ということになるんだと思う。
(以前スタジオにメールしたことがある)
後は伊藤叡香氏の書籍になるけど、こちらも調査時すでに中古しかなかった。
救い?なのは、この伊藤叡香さんは和紙人形作家として活躍されていて、息子さんが長野で和紙の専門店もやってらっしゃる。

中西京子さんのことに関しては相変わらず情報は得られず、「やまと凰」関係?もよく分からない…。
これだけすごい作品を産み出して、作品集もありながら、ほぼ情報がないというのはなんとも悲しいというか、寂しいというか…。
教え子さんも多くいそうなので、もっとたくさん情報発信などしていかれたら、もっと注目されるんじゃないかなぁ。
実際ウチみたいな超弱小ブログでも「和紙人形」で検索してくる方が少なくないから。
というか、こういう伝統技術みたいなものって、外国人の方々の方が夢中になったりするかもしれないなとも思う。
テレ東の「世界!ニッポン行きたい人応援団」とかに出てきそうじゃない?

和紙人形が大好きでーす!ニッポンイキターイ!
みたいな人w
そうなると、益々日本の誇るべき技術とか、作家魂とかが情報として広まっていないというのが惜しいなあと思う。
こういうのって職人さんが減るのと同じ様に、結構危機的状況なんじゃなかろうか…
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