豪華ホビー誌「S.M.H」創刊の4年後、
1999年の8月に「D.D.D.」という ”似たような” 雑誌が登場した。
最初知った時は「S.M.H.」廃刊を引き継いで刊行されたのかと思ったんだけど、そういう訳ではなかったらしい。
発行もホビージャパンではなくて、メディアワークスだ。
似てると思うのもそのはず、創刊号の編集後記で編集長?から次のように明かされている。
「隠すのも変だから最初に言っておきますが、私、かつて「S.M.H.」を編集していた者です。あの本よりもさらに幅広く、よりパワーを感じさせるものにしようという意気込みで作っています。~略」
「S.M.H.」を超えるべく集う?豪華な作家陣
そしてこの「D.D.D.」では続けてこんな風に書かれている
「~略 私が新雑誌を立ち上げると聞いて、何を置いても駆けつけてくれた旧知の作家のみなさんには感謝の言葉もありません。あなた方は私の宝です。略~」
そんな訳で、「S.M.H.」に掲載された作家さんの多くがこの「D.D.D.」にも参加していて、
という豪華さだw
↑天明屋尚のピンナップが付録とか!w
DENGEKI DABSTARS DEPARTMENT STORE
「D.D.D.」は「DENGEKI DABSTARS DEPARTMENT STORE」の略で、
と紹介され、作家さんの作品をオークション形式で購入できたり、なんて面白いこともやっていた。
↑実際に「○○円でご購入いただきました」みたいなのも載ってた。
もちろん “出品” してる作家さんは超有名所で、上の画像の場合は「雨宮慶太」「安藤賢司」「鬼頭栄作」という超メジャー級w
他にも竹谷隆之さんだったりとかもあるんだけど、いずれも
という意味での「道楽」「下手の横好き」というシャレだそうだ。
造形もイラストも、より深く、より熱く?
全体的には「S.M.H.」よりもイラストに力を入れてる感じもあって、割くページも多くなっている。
結果、よりコアで、ディープ、マニアックな印象を受ける。
というか、サブカル的って感じかな?
(クリックでデカい画像&スライド)
↓
イラストページが多くなることで造形モノのページは「S.M.H.」よりも少なくなってるので、純粋に造形モノが見たいって人には物足りないのかと思いきや、それをカバーするように?用意されてる企画は超ソソる!
なので、造形もイラストも好きって人にはこの雑誌も相当にしびれたはずだ。
という訳で、実はなにを隠そう、って別に隠すことは何もないんだけど、個人的にはこの「D.D.D.」の方が ”そそられ感” は高いんじゃないかって気がする。
もちろん人によって求めるものは違うだろうから、上でも書いたように、造形主体で、「S.M.H.」と同じようなものを期待して見る人にとっては「ズレ」が生じると思う。
でも色々ありーのの、かっこいいものが見たいって人には絶対この「D.D.D.」も気に入るはずだ。
「S.M.H.」より「D.D.D」はよりコアでディープ!しびれる!
「漁師の角度」はないけどね…
メジャー層もコア層も、生き残る道はなかったのか…
この「D.D.D.」もリアルタイムで見てた訳じゃなく、「S.M.H.」を探しまわっている時に偶然見つけて、もちろんこっちも探しまわった訳だけど、「S.M.H.」ほど知られていなかった?せいか、とても綺麗な状態で揃えられた。
その数11冊。
そう、残念なことに、こっちも最後は「S.M.H.」と同じような結末で、2002年に突然終わってしまっている。やっぱり続けて発行していくって、相当大変なことなんだろうか…。
たった11冊… すごく惜しい。
「S.M.H.」の記事で「今復刊したらどうなんだろう」とか、「ちょっと違う感じもする」と書いた。
それはいわゆる「メジャー雑誌」になっていくことへの違和感みたいなものが少しあったからなんだけど、
この「D.D.D.」は最初のころからどこかメジャー雑誌っぽく “垢抜けてる” 感じがあって、それでいてよりコアでマニアックな匂いがするという不思議な雰囲気があった。
それはなんというか、知られることで市民権を得て成長していくのと、すでに知られていて市民権も得ているのに潜在的に需要が少ない、みたいな印象の違いと言うか。
もっと具体的に言うと「D.D.D.」は超メジャーにはなりにくくても、コアなサブカル誌的な雰囲気の存在になれそうだけど、「S.M.H.」はどんどんメジャーになって、メジャーになるほどにコアなファンは離れて行き、どうしても「ホビージャパン」に集約してしまう、みたいな感じ?
勝手な印象だけど。
まあどっちにしても、結果的に短命で終わってしまった訳で、勝手な妄想に過ぎないし、「メディアワークス」ってことで、物理的な?現実的な?問題があったのかもしれない、その辺は分からない。
なんとか生き残る方法はなかったのかなと、残念に思うのと同時に、「S.M.H.」同様、というか、むしろ強く、新しい形の「D.D.D.」が見てみたい。
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