「空回りする作りたい願望」を埋めるべく…ってほどでもないけど、取り敢えず一番ハードルの低い「切り絵」をやってみた記録。
最近は切り絵ブームだそうで、色んな作家さんがいて、「レース切り絵」とかのものすごく細かい、繊細な切り絵がある。
自分も細かいものが好きなのでこれを……とは思わず、第一印象を大切に違うものを選んだ。
子供の頃に見た影絵の思い出
幼稚園の頃、テレビで影絵の名作劇場みたいなのをやっていた。
「走れメロス」とかを影絵で動かして見せる、感じだったと思うけど、幼稚園から帰ってそれを見るのが楽しみだった。
切り絵をやってみたくなったのは、そういう影絵的なものを思い起こさせてくれた小宮山逢邦さんの本を見たからだった。
という訳で、迷わず小宮山逢邦さんの本で、新し目の2冊を購入。
※クリックでデカい画像&スライド
↓
作品集としても素晴らしいんだけど、今回は作品集の紹介ではなく、作った記録ってことで。
何も分からないのでとにかくやってみる
このシリーズ、ページを切り取って直接切れる型紙と、コピーして使える型紙がついている。
ただ、どちらにしても本を切り取るのは精神的に抵抗があるので、トレーシングペーパーでトレースして使うことにした。
で、実際にどの作品にしようかなと、しばし迷って「金閣寺」を選択。
はじめてでいきなりこれはないか、と思ったんだけど、逆に言えばはじめてなんだからどれをやっても同じかなと。
ただ時間がかかるとかの問題だけで。
という訳で、とにかくはじめてみた。
トレーシングペーパー乗っけて、コピックでトレース。
はい、まずここでいきなり失敗w
トレーシングペーパーはやっぱりテープで仮止めしないとだめ、アンド、コピックチャオじゃ太すぎw
なのでマルチライナーの方にした。
この時点では実際に切ったことがないので、トレースも悩みながらだけど、切る所と、切らない所が区別できるように意識しながらトレースした。
用紙も全然分からないので、取り敢えず某100円ショップで買ってきた6枚入りの色画用紙で。
その画用紙にトレースした金閣寺をペタリ。
作業台は昔自分で作ったでかいトレス台でw
ナイフはデザインナイフを持ってたのでこれを使用。
いよいよ一刀目。
……うむ。
さらに切る。
……うむむ…
さらにさらに切る。
……うむむむむぅぅ…
超ー難しい! 切れない! しかも切り後汚い!
用紙や道具を吟味しないとやる気だだ下がり
これはなんかおかしくないか!? と思い始めた。
たった数センチ分切り進めるのに、すでに刃を2枚交換とかだし…
で、試しに違う種類の黒画用紙があったので、それで試してみたらやっぱりちょっと違う。
これは用紙をちゃんと選ばないとだめかも、ということでアマゾンで探してみたら、切り絵をやる人が多く購入してるっぽい製品を見つけた。
ということで、用紙と替刃、替刃用のゴミ箱(「安全刃折処理器ポキ」って…なんかかわいいw)の他、他のカッターも試してみたくて繰り出し式のものも購入することに。
という訳で、一時中止。
基本に忠実に…
金閣寺を切った時に思ったもう一つは、トレーシングペーパーがテープで貼っただけでは思った以上に動いてしまうこと。
本の中にはコピーした型紙をスプレーのりで貼る、と書かれてるけど、やっぱりそれ大事!
トレーシングペーパーも同じこと。
スプレーのり、実は以前ミラーフィルムで自作の鏡作った時に買って持ってたのでそれを利用(早く使え)。
金閣寺のトレースしたものはもう諦めて、それを試しに貼ってみて問題なさそうなことを確認。
用紙も道具もそろったところで、
これで今度こそ準備万端。
失敗することで賢くなる
多少なりともやってみたことで学んだ。
ということで、改めて再トライの意味も含めて、比較的簡単そうながらしびれるお姿の「弥勒菩薩」さんをチョイス。
経験を踏まえてトレース、スプレーのりで画用紙に貼付け、切り、と進めて完成まで。
結構あっけないw
やっぱり用紙と道具次第。
多分ダメな用紙や道具でやってみると「なんかおかしくない?」と気づくと思うけど、あまりこういうことに慣れてない人は
こんなに難しいの!? 無理! 出来ない!
と思ってしまうこともあるかもしれない。
いきなり投げ出さないで、紙と道具を変えてみて欲しいなと思う。
コツが掴めればどんどん切り進める!
と言うことで、次に選んだのは、第一印象でしびれた「観音菩薩」様。
作業自体は同じながら、「弥勒菩薩」様よりも細かさはかなり増す。
注意するべき点は、「細かい部分から切り始める」ってこと。
大きな部分からはじめてしまうと、後半細かい部分を切り抜く時に力をかけづらくなる。
その状態で切ろうとすると細かい部分も切りづらい上、先に切った部分も自分の手で切ってしまうことになりかねない。
そして注意点のもう一つは、顔のある切り絵の場合、顔のパーツ部分を先に切るべき、と言うこと。
精神的なプレッシャーからいきなり顔は切りづらいかもしれないけど、逆に全部切り終わって、最後に顔のパーツ、となったらプレッシャーは最初に切るよりも数倍に跳ね上がるはずw
最初に顔だったら「失敗したらやり直そう」と思えるから、ビビりながらでもなんでも最初に切り抜くべきだと思う。
今回の「観音菩薩」様の様な場合は、目、鼻、口元、白毫などがそれ。
ただ、耳や輪郭まで切り出してしまうと、紙自体が弱くなってしまうので、
その辺りは臨機応変にやる。
↑今回の場合、輪郭は最後に切り抜いた。
後はもうとにかくひたすら切り抜く、切り抜く、切り抜く。
細かいことが好きな人なら、やりだしたら止まらない。
かなり集中できるので、何もかも忘れたい人にもおすすめ?
そして完成。
ファイルに入れてみた。
これを切ったのは9月のはじめころのことで、その後4枚切って、金閣寺も切った。
この「観音菩薩」様は後に色づけもして、額に入れてみたので、次回はその写真も上げてみる。
コメント